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山本 春也; 箱田 照幸; 八巻 徹也; 島田 明彦; 吉川 正人
no journal, ,
高分子形燃料電池の普及にあたって克服しなければならない問題の一つに白金触媒の使用量の低減があり、特にカソード正極における酸素還元反応を促進する白金代替触媒の開発が重要課題の一つとなっている。本研究は、白金代替触媒として期待される炭素系触媒の開発を目指し、パルスレーザ蒸着法による鉄(Fe)及び窒素(N)を添加した炭素(Fe-N-C)薄膜の作製を行った。窒素分圧をパラメータに雰囲気中で等方性黒鉛と鉄をガラス状炭素基板(基板温度: 800C)に交互に堆積させ、電気化学測定により酸素還元電位を評価した。その結果、成膜中の窒素分圧を高くすることにより、その酸素還元電位が高くなる傾向を示し、窒素分圧: 5Torrで作製したFe-N-C膜では、白金の酸化還元電位(0.85V vs. NHE)に迫る、0.75V vs. NHEの酸素還元電位を示した。さらにX線光電子分光法によりFe-N-C薄膜の窒素の化学結合状態を調べた結果、酸素還元活性の発現にグラファイト型の窒素-炭素結合が関係していることが示唆された。
木全 哲也*; 加藤 翔*; 八巻 徹也; 山本 春也; 箱田 照幸; 小林 知洋*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
イオン注入法で作製したグラッシーカーボン(GC)担持Ptナノ微粒子において、注入と同時にGC基板に導入された格子欠陥が酸素還元触媒としての耐久性を向上させることから、本研究では、GC基板にArイオン照射で欠陥を導入した後、Ptナノ微粒子をスパッタ蒸着し、その電子構造の観点から基板照射が及ぼす影響を調べた。X線光電子分光の結果から、GC基板へのArイオン照射によりPtナノ微粒子との界面におけるPt-C結合の形成が促進されることが分かった。